懐かしいこどもの歌

王子にもっと日本語の歌を聞かせてあげたいと思い、アマゾンで検索していたら、胸が締めつけられるような気持ちになる曲に再会した。

それは「雨ふりクマの子」。

懐かしいけど、切なく寂しい気持ちになる。この曲の何が、こんな気持ちにするのかと、何度も何度も聞いてみた。

私は幼い頃の記憶がほとんどない。特に中学校あがるぐらいまでの、家庭での記憶は白紙に等しい。

両親共働きで小学校時代は、鍵っ子で寂しい思いをしていたのか。

くまの子が一人っきり。

雨でできた小川を覗いては、魚がいないかと探す。

手持ち無沙汰に、お水を飲んでみたり、葉っぱの傘をかぶってみたり。その様子が、母親の帰りを待つ幼い自分の姿と重なる。

子どもの時には、自分が寂しい思いをしていたという実感はなかった。他の世界は知らないし、そういうものだと自然と受け入れる。

でも大人になり、こんな形で幼い時の気持ちが蘇り、自分は寂しい思いをしてたのだと思い返した。

音楽による不思議なフラッシュバック。

子育てをしていると、時々同じようなことがある。無くした記憶や感情が、ふと浮き上がってくるみたいな。

できることなら、王子やお腹にいる姫には、子どもでいられることを心から楽しめる環境を与えてあげたい。

子どもたちが大人になって、思い出してはほっこりした気持ちになれるような、そんな思い出をたくさん作ってあげたい。